2018年度 秋季永代経のご報告
2018年9月28日(金)に秋季永代経法要が勤まりました。
ご法話は愛西市専随寺の石原和久さんでした。
みなさんご参詣ありがとうございました。
以下、法話内容
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永代経法要は「いのち」に出遇う法要とし、『歎異抄』の「煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界はよろずのことみなもってそらごとたわごとまことあることなきに、ただ念仏のみぞまことにておわします」をご讃題とされました。
私たちの生きるいのちの真実の姿は煩悩具足の凡夫です。心も身体も悩ませるのはすべて煩悩のなせるよう、どうしたらなくせるか。
親鸞聖人は、煩悩は「臨終の一念にいたるまでとどまらず、きえず、たえず」(『一念多念文意』)と死ぬまで無くならないよと言った。
タンスの中に一杯入っているでしょう。また今度着るかもしれないからって。
そのうちに着る本体の方が先に亡くなるかもしれないのに。
だから断舎利、終活って言うでしょう。
人の物は何だって簡単に捨てられるのですけどね、自分の物はなかなかねえ。
毎日生活していて使っているものなんてほんと少し。人間の持っている欲は空よりも高く海よりも深いんだって。防げないでしょう。捨てられないでしょう。真宗の教えは無くせとか捨てなさいとか一言も言っていないのです。
如来様の教えをいただいていたら、心も身体も悩ませる、これはすべからく煩悩のなせるわざだってわかるわけです。挙げていったらきりがない。
この娑婆世界は煩悩のかたまりでしかないって気づくのです。
そのありのままの真実をいただくのが南無阿弥陀仏のお念仏の教えです。
私たちは、本当のことがわからないと本当でないことを本当のこととしてしまうのです。人間は何かあったらその原因をはっきりとしたい。
わからないのはいやなわけ。医者に行ったら病名を知りたい。病名がわかったら薬が欲しくなる。だからたくさん藥を出してくれるお医者さんはいいお医者さんだって。それが加齢のせいだって言われたら「ヤブ医者だ」って怒っている。 本当のことは、真実は一つしかないのに。真実の身から出る念仏のみぞまことにておわします。
本当のことって他力でしょう。今、心臓動いているでしょう。生かされているでしょう。だから人間のいのちを賜った以上は南無阿弥陀仏を賜っていのちを尽くしてください。心も身体も健康でありましょう。
身近なご家族の話から時事ネタなど幅広く題材にしてわかりやすく楽しくお話しくださいました。